ここで投票率と熊谷氏と関氏の得票率との関係について、確認してみましょう。市町村別の各氏の得票率、同じく市町村別の熊谷氏と関氏の得票比率などの数値を算出し、市町村別の投票率や投票率の前回比の数値との相関値を求めてみました。
そうすると、投票率よりは、投票率の前回比の数値が、「熊谷氏の得票割合」と「熊谷氏と関氏の得票比率」との間での相関値が0.5~0.7の間に入っているので、強いとは言えませんが「相関がある」ということがわかります。
もちろん、相関関係は、原因と結果を説明する因果関係を説明するものではないので、投票率が前回から増加したから、熊谷氏の得票割合が増加した、投票率が前回から増加したから、熊谷氏と関氏の得票比率が増加した、という説明はできません。しかし、投票率が前回よりも高い市町村では、熊谷氏の得票割合や熊谷氏と関氏の得票比率も、ある程度高いということは言えると思います。
表では、市町村別の熊谷氏の得票割合が高い上位20位までの市町村(千葉市は区別)をまとめたものです。投票率は、千葉市の各区は10ポイント以上の増加となっていますが、その他の市町村も大きく増加していることがわかります。
一方、2017年の選挙では、森田氏が内房・外房の市町村で得票を重ねていたことがわかります。(この傾向は、森田氏の3回の選挙を通じた傾向と言えます。)
今回の選挙では、千葉市を中心とする都市部の投票率が大きく増加したこと、また、その都市部で多くの有権者が熊谷氏に投票したことが、1,409,496票という過去最高の得票数につながっているように考えられます。