選挙のたびに話題になる「投票率」のはなし。私自身は、「投票率」は、民主主義のひとつの事象に過ぎないと思っています。日頃から、どのように社会に、地域に関わっているのか、社会や地域の意思決定プロセスの中で、自分自身の「幸せ」にアクセスする機会があるのか、また、そうしたプロセスが確保されているのかということによって、選挙に関心を持ったり、実際に投票のための行動が変わってくると思います。つまり、毎日の生活の中で、いかに自分の意見を表出し、決定に関わる機会が保障されているのか、ということが、結果として、投票率につながっているのだと考えています。
重要なことは、自分の身の回りのことに関心を持ち、自分ができることで、そこに関わることだと思います。そうしたことの積み重ねが大切なのだと思います。
もうひとつ重要なことは、自分が投じた一票は、選挙の勝敗だけに影響を及ぼすわけではないということです。確かに、勝敗だけで言えば、自分が一票を投じたところで結果は変わらないかもしれません。しかし、当選者がどのぐらいの得票を得たのか、ということは、その後、当選者が自分の政策を推進する上で、大きな推進力になるということです。一方、落選者がどのぐらいの得票を得たのかということは、当選者の政策にブレーキをかけることになるかもしれません。
まさに「民意」が「見える化」される瞬間でもあります。