参院選2019を振り返って(2)

本当の争点は「世代間の利害配分」問題

 今回の参院選での各党のマニフェストを通覧しましたが、消費税率については意見が異なりましたが、幼児教育・保育無償化、高等教育の無償化、最低賃金の問題等の部分では、大きな違いはありませんでした。(学校給食の無償化には違いがありました)
 与野党問わず、「大きな政府」志向であることに変わりはありませんが、ここで選挙戦を通して、議論してもらいたかったのは、その財源をどのように確保していくのか、という点です。増税なのか、借金なのか、または徹底的な歳出削減を行っていくのか、将来世代の負担も考慮しながら、こうした政策を実施していくための財政的な裏付けをもっと議論してもらいたかったと思います。政党・候補者にとっては言いにくい話だと思いますが、その議論を行うことも政治の責任だと思います。
 今回の参議院選挙の争点とするべきであったのは、「世代間の利害配分」問題です。人口が増加し、経済成長率が高い時代は、その恩恵をいかに分配するかという問題が争点でした。しかし、人口が減少し、経済成長率が低い時代、そして超高齢社会が到来する中で争点となるのは、いかに社会全体の負担や不可を分担するかという問題です。財政問題然り、原発・エネルギー問題然り、社会保障・年金問題然りです。こうした問題を将来世代の負担も考慮した上で、世代間での利害を調整していくことが、新たな政治の役割であると考えます。
 また、こうした争点において、将来世代を担う若年世代が自分たちの意見をしっかりと伝えていく環境を作ることが大切だと考えています。

参院選2019を振り返って(1)

諸派の躍進

 今回の参院選で象徴的なのは、れいわ新選組とNHKから国民を守る会が比例代表区で議席を獲得するとともに、得票率2%を超え、政党要件を満たしたことです。特にれいわ新選組の比例代表での得票率は4.5%で躍進と言えるでしょう。
 このような結果は、若年世代への調査から、事前に予測することができました。自民党には投票したくないが、既存政党の野党で投票先もない。だから投票に行くのをやめよう、とか、投票するならば、既存政党ではない野党である「諸派」に投票しようという投票者の行動心理が働くのではないかと予測していました。それが「低投票率」と「諸派グループの躍進」という結果に結び付いたように思います。
 野党は、有権者からの信頼を獲得すべく、戦略的な野党再編や連携を進めていく必要があるのではないかと思います。

ちばでも参院選2019

千葉選挙区候補者アンケート
“若者からの7の質問”

私たちは、若者がもっと政治や地域のことに関心を持つことによって、若年世代の投票率の向上を目指し、活動をしています。今回の参議院選挙においても、若年世代をはじめ有権者にWEBで候補者の皆さんのことを知っていただきたいと考え、アンケート調査を実施させていただくことにいたしました。今回は、「若者からの政策提言」ということで、若者の考えを候補者の皆さんにお伝えし、それに対する意見をご回答いただくことで、若年世代の関心を高められればと考えております。

Manifesto from Yong Voters
~若者たちの選択 若者からの10 の提言~

Manifesto from Yong Voters(PDFファイル)

アンケート結果

ご回答いただいた方の回答内容を公開いたします。ご協力ありがとうございました。
浅野史子さんからの回答(PDFファイル)
門田正則さんからの回答(PDFファイル)